〜見る将棋 第76期名人戦第3局 佐藤天彦名人vs羽生善治竜王〜

記念すべきブログのスタートは上記タイトルの一局です。

 

ブログのスタートしてはこれ以上無い素敵な一戦!将棋界の最高峰の戦い『名人戦』です。

 

将棋連盟のHPを見ても8つあるタイトルのうち一番最初に名人戦が載っています。こと賞金の面ではおそらく『竜王戦』が最高峰であるのに対し、歴史や格の面ではやはり棋界を代表するタイトルであります。

 

「棋界の貴族」こと佐藤天彦名人に対するのは、説明不要の永世七冠、羽生善治竜王です。2016年第74期の対局では『名人』羽生善治に『挑戦者』佐藤天彦でしたが、4勝1敗で佐藤天彦が名人位を奪取し、昨年の第75期名人戦でも稲葉陽八段の挑戦を退け名人位を防衛しています。

 

今年度の挑戦者である羽生竜王は前代未聞の6人プレーオフというトーナメントを勝ち抜き挑戦者に名乗りを上げます。

 

羽生竜王の凄いところは、やっとの思いでタイトルを奪ってもすぐにまた挑戦者になって帰ってくるというところです。ほんとに恐ろしいですね。。以前、深浦九段も冗談半分に、すぐ挑戦者になって戻ってくるから怖くて夜も眠れない。。とおっしゃってました。羽生竜王の異名はたくさんありますが、この状態はまさに『鬼畜眼鏡』と呼ぶにふさわしい執念です。

 

そんな両者の対局ですが今シリーズでは1勝1敗とお互い星を分けております。どちらも先手番を制しての勝利でしたが、第3局は羽生竜王の先手番。個人的にはやはり大正義羽生を応援しています。

 

〜結果発表〜

第3局は111手にて挑戦者羽生善治竜王の勝利となりました。棋符や詳しい戦型等は他ブログや動画をご覧くださいw

 

個人的な注目ポイントは佐藤名人のうなだれながら考える姿勢とアップルジュースを注文する回数でしたがアップルジュースの注文回数はおやつ2回と昼食時の2回で計4回でした。2日目の夕食時は頼まなかったのか?

 

また、将棋の部分で言えば87手目に3四桂馬と自玉の危険も顧みずに相手の銀を取っていったところでした。もちろん終盤にさしかかったところでの43分の長考ですから、自玉の詰みは無しと踏み込んでいったのではあると思うのですが、やはりそこはプロの棋士ですね。魅せる将棋魅せる一手であったと思います。

 

この一手には現地にいた立会人の福崎九段はじめ検討していた井上九段や副立会人の北浜八段も驚いていた様子でした。畠山鎮七段も87手目の3四桂は一番強い変化で残り時間もあるからやらないだろうと予想していました。ところが一番強い変化を好むのが羽生竜王であり、幸運の女神は勇者に微笑むの言葉を実践する手です。まさに、強者の一手をはなちそのまま押し切り勝ちを手にしました。

 

これで2勝1敗と白星を先行させた羽生竜王、かつて番勝負では偶数局が大事と大山康晴永世名人は語っていましたが、今後の決戦がどのようになるか注目です。

 

注目の第76期名人戦、第四局は5月19日・20日に佐藤名人の出身地でもある福岡県は福岡市ある「アゴーラ福岡山の上ホテル&スパ」で行われます。

 

前夜祭もあるようですし、立会人は同じ九州出身(長崎でしたっけ?)棋士の深浦康一九段。盛り上がる事間違い無しですね。僕も行きたいですが仕事&金欠&家族の重圧の三重苦で絶対行けません。。仕事の合間にアプリでチェックですね。

 

お仕事がお休みの方はおそらくAbema TVとニコニコ生放送で見れると思うので、まったりゴロゴロしながら観戦が最高です。

 

ご覧いただきありがとうございました。